「承応版源氏物語」データベースは、米国議会図書館(Library of Congress)が所蔵する完本「承応版源氏物語」(本文54冊、注釈書6冊)の全ページの画像ファイルをデータベースとして構築したものである。
「源氏物語」を素材とする絵巻は12世紀前半頃から作成されてきたが、物語の出版が開始されたのは17世紀初頭のことである。代表的な古活字本である伝嵯峨本54冊(慶長期後半1614年頃あるいは慶長中期1600年頃)の後に、最初の整版本(木版本)である無跋無刊記本が寛永年間(1624-1643)に刊行され、以来、注釈書も相次いで出版されたと言われている。
若い頃から歌道に志して「源氏物語」の研究に没頭して写本・注釈書を収集・研究していた京都の蒔絵師である山本春正〔慶長15年(1610) ~天和2年(1682) 〕は、初学者のための絵入本の出版を計画して慶安3年(1650)と承応3年(1654)に「絵入源氏物語」を出版した。
米国議会図書館所蔵の「絵入源氏物語」は承応3年刊のいわゆる「承応版源氏物語」で、国内でも珍しい完本である。国際日本文化研究センターでは、2007年春に米国議会図書館アジア部から画像データの提供を受け、データベースを構築し同年秋に公開した。
「源氏物語」を素材とする絵巻は12世紀前半頃から作成されてきたが、物語の出版が開始されたのは17世紀初頭のことである。代表的な古活字本である伝嵯峨本54冊(慶長期後半1614年頃あるいは慶長中期1600年頃)の後に、最初の整版本(木版本)である無跋無刊記本が寛永年間(1624-1643)に刊行され、以来、注釈書も相次いで出版されたと言われている。
若い頃から歌道に志して「源氏物語」の研究に没頭して写本・注釈書を収集・研究していた京都の蒔絵師である山本春正〔慶長15年(1610) ~天和2年(1682) 〕は、初学者のための絵入本の出版を計画して慶安3年(1650)と承応3年(1654)に「絵入源氏物語」を出版した。
米国議会図書館所蔵の「絵入源氏物語」は承応3年刊のいわゆる「承応版源氏物語」で、国内でも珍しい完本である。国際日本文化研究センターでは、2007年春に米国議会図書館アジア部から画像データの提供を受け、データベースを構築し同年秋に公開した。